DVゲートウェイ機能の概要
DVゲートウェイ機能とは、ターミナルモード、アクセスポイントモードの ID-31PLUS,ID-51PLUS2,ID-52,ID-4100,IC-705,IC-9700(2022年2月現在)を、D-starネットワークにつなぐ機能です。
D-STARレピータにアクセスできないエリアでも、快適な通信を楽しむことができます。
DVゲートウェイ機能を利用するために必要な機器
DVゲートウェイ機能対応機種とインターネット接続方法
IC-705 は無線LAN、IC-9700 は有線LANにてインターネットにつながったLANに接続します。
ID-31PLUS,ID-51PLUS2,ID-52,ID-4100 は、インターネットにつながった PC または Andorid 端末が必要です。
DVゲートウェイ機能を利用するために必要なソフト
IC-705 、IC-9700 は単体でDVゲートウェイを備えています。
ID-31PLUS,ID-51PLUS2,ID-52,ID-4100 は、以下のソフトが必要です。
PC用コントロールソフトウェア(無償)
RS-MS3W ICOMホームページよりダウンロード (PC対応OS:WindowsR8.1以降)
Android用コントロールソフトウェアソフトウェア(無償)
RS-MS3A Google Playよりダウンロード (Android端末対応OS:Android5.0以降。USBホスト機能が必要)
DVゲートウェイ機能を利用するために必要なUSBケーブル
IC-705 (内蔵ゲートウェイを選択時)、IC-9700 は単体で LAN ポートを備えているので必要ありません。
ID-31PLUS,ID-51PLUS2,ID-52,ID-4100、IC-705 (外部ゲートウェイを選択時) は、接続する機器に対応した以下の USB ケーブルが必要です。
◆USBケーブル
OPC-2417データ通信用ケーブル (USB micro B - micro B)
OPC-2418データ通信用ケーブル (USB Type C - micro B)
USBケーブル(Type-A - USB Micro-B)
※市販のUSBケーブルで可
(推奨仕様)
・USB 2.0対応
・USB Type-A - USB Micro-B
・データ転送及び充電用
・2重シールドケーブル
※必要に応じてクランプコアを使用。
DVゲートウェイ機能を利用するために必要なインターネット回線
ターミナル/アクセスポイントモードで待ち受け運用するにはIPv4のグローバルIPアドレスが付与されたインターネット回線が必要です。
(Android端末で携帯電話回線を使って運用する場合は、その端末にIPv4グローバルIPアドレスの付与が必要です。)
また、ルーターのポート開放(UDP:40000ポート)も必要です。
但し、IPv6 IPoE接続の場合、ポート開放できる番号に制限があり、 UDP 40000 ポートが割り当てられていない場合、「PPPoEパススルーを設定してもう一つのルータにPPPoE接続を行う」などの対策が必要になります。
なお、ターミナル/アクセスポイントモードで待ち受け運用はできませんが、「UDPホールパンチ機能」を使うことで、上記条件を満たさなくても、ターミナルモードで呼び出すことは可能になります。
※「UDPホールパンチ機能」を設定して、DVゲートウェイ接続した局同士のコールサイン指定の交信はできません、
DVゲートウェイ運用についての解説
運用・操作の詳細については、以下のリンクが参考になります。
IC-705特別サイト「ターミナルモードでおうちD-STAR」月刊FBニュース2020年6月号「テクニカルコーナー/IC-705でターミナルモードを楽しむ」
月刊FBニュース2019年6月号テクニカルコーナー「ターミナルモード/アクセスポイントモード専用ソフトウェアのUDPホールパンチ対応」
DVゲートウェイ機能で遠隔地レピータの様子をモニターする。(dmonitor)
無線でアクセスできないレピーターでは、カーチャンクや、D-STAR管理サーバの「運用ログ表示システム」の確認しかできません。しかし「レピータ使用中がわかる」だけで、交信内容(音声)まではわかりません。

レピータの利用状況がわからないのは、運用しにくいので、遠隔地のレピータを音声でワッチできるようにも進化しており、dmonitorを使うと、遠隔地のレピータの音声モニターを行うことができます。

dmonitorに必要な機材
・Raspberry Pi 本体
※Raspberry Pi(ラズベリーパイ、通称ラズパイ)とは、イギリスのラズベリーパイ財団が開発した超小型のシングルボードコンピュータで、安く入手できることから、教育や趣味、業務など幅広く使われています。
・電源・microSDカード(クラス10、8GB以上を推奨)
・ID-52などの DVゲートウェイ機能に対応した無線機
・データ通信ケーブル(OPC-2350LUなど)
・表示用ディスプレイ(HDMI)
・USBキーボード
・USBマウス
・インターネット回線(ポート開放不要、グローバルIPアドレスでなくとも良い)
dmonitor についての解説
dmonitorの詳細については、以下のリンクが参考になります。
月刊FBニュース2019年7月号「テクニカルコーナー/Raspberry PiでエリアCQ先のレピータ音声をモニターする、dmonitorの製作 」月刊FBニュース2020年11月号「大好き! アマチュア無線/第9回 ラズパイ4Bでdmonitorを楽しみましょう!」
JARL D-STAR委員会の資料